卒論の表紙の書き方とテンプレート

卒論(卒業論文)の表紙は、本文より先に指導教員と審査の目に入るページです。書く項目そのものはどの大学でもほぼ同じですが、順番・余白・書式は大学ごとに指定が違います。このページでは、実際の大学の規定を確認したうえで「表紙に書く項目」「余白と行数の数字」「裏表紙と製本の注意」をまとめ、記入式の表紙テンプレート(A4縦・PDF/Word)を無料で用意しました。

先に確認すること:大学・学部が「卒業論文作成の手引き」やテンプレートを配布している場合は、そちらが最優先です。以下は、配布様式が手元にないとき/配布様式のどこを直せばいいか確認したいときの基準として使ってください。

卒論の表紙に書く6項目

標準的な卒論の表紙は、次の6項目でできています。大学によって「提出年月日」や「卒業年度」が加わります。

項目書き方つまずきやすい点
論文題目中央に大きめに。副題は「——」や改行で分ける改行位置で意味が切れる/題目が長くて折り返す
学籍番号指定がなければそのまま。全角・半角は大学の指示に従うゼミ内番号と混同する
氏名学籍番号の下にふりがなの要否は大学ごとに違う
指導教員氏名氏名のみ。ラベルを付けるなら「指導教員」「先生」「教授」を付けてよいかは大学次第
学部・学科正式名称で学科名まで書くか、学部名だけか
卒業年度 または 提出年月日和暦か西暦かは大学の指示に従う提出日と締切日のどちらを書くか

たとえば神戸学院大学経済学部の規定では、表紙に書くのは「学部、卒業年度、論文題目、指導教員氏名、学籍番号、氏名」の6項目で、順番もこのとおりです。一方、他大学では「提出年月日」を入れる例、「あらすじ(約500文字)」をとびらに入れる例、指導教員名は印刷でよいが提出承認印が必要という例もあります。配布様式の項目名をそのまま使うのがいちばん安全です。

表紙のレイアウト|A4縦・余白・行数

表紙は本文と同じ用紙サイズ・同じ余白で作るのが基本です。神戸学院大学経済学部の例では、次のように指定されています。

項目指定
用紙A4・縦置き
文字方向横書き(縦書き指定の大学もある)
余白上下30mm、右25mm、左35mm(綴じ代を含む)
本文の組み1行40字×30行=1,200字(1ページ)
フォント明朝10.5ポイント程度。題目・章題は大きめ、ゴシック体でも可
ページ番号中央下部。本文1枚目から1,2,3…

左の余白を広くとるのは「綴じ代」のためです。製本すると左側が数ミリ隠れるので、左だけ25mmではなく35mmにする大学が多い——ここは用紙サイズより間違えやすく、印字してから気づくと本文ごと組み直しになります。

同じ「A4縦」でも、余白・行数・フォントの指定は大学ごとに違います。自分の大学の手引きの数字をこの表に当てはめて、差分だけ直すのが早い使い方です。

表紙にページ番号を付けない理由

製本された論文では、表紙・要旨・目次にはページ番号を付けず、本文の1枚目から「1」を始めます(表紙は「ページ」として数えない、という考え方です)。神戸学院大学経済学部も「表紙には…ページ番号は付けないようにして下さい」と明記しています。

本文全体の並び順は、次のような形が一般的です。

「はじめに」に要約を入れるかどうかも大学差が大きいところです。要約を入れる場合、表紙ではなく「はじめに」に書きます。

卒論の表紙をWordで作る

卒論の表紙をWordで作る場合、「原稿用紙設定」ではなく「一般的な文書」として作るのが基本です。表紙は本文と組み方が違うため、400字詰め原稿用紙の設定をかけたままにすると、題目の位置を動かせません。

Wordでの手順

  1. [レイアウト] → [余白] → [ユーザー設定の余白]で、上下30mm・右25mm・左35mmに設定する(左は綴じ代)
  2. [挿入] → [テキストボックス]または段落の中央揃えで、題目を上部1/3に置く(16〜18pt・太字)
  3. 学籍番号・氏名・指導教員氏名・学部学科・卒業年度を下部にまとめる(12pt・明朝)
  4. [デザイン] → [ページ番号]で番号を入れる設定になっていないか確認する——表紙に番号は入れません
  5. 印刷して余白を定規で確認 → PDFに書き出して提出

Wordでよくある失敗

※ 余白と項目位置をあらかじめ合わせたWord版テンプレートも用意しています。下のダウンロード欄から取得できます。

表紙のあとに何を書くか(はじめに・目次)

表紙は提出物の「表側」にすぎず、直後の2ページ(はじめに・目次)も様式が決まっています。実際の大学の手引きに書かれている並びは、次のとおりです。

並びページ何を書くか番号
1表紙6項目(上記)付けない
2はじめに(論文要約)研究の動機・目的・結論を簡潔に。800字程度と指定する大学もある付けない
3目次章タイトルと対応するページ番号付けない
4本論(序論・方法・結果・考察・結論)ここからが本文1枚目から「1」
以降注・参考文献・おわりに大学により順番が変わる本文の続き

目次の書き方の要点

「はじめに」と「おわりに」を書き分ける:はじめには結論を先に書きます(この研究で何が分かったかを1〜2文)。審査側はここを最初に読むためです。おわりにには謝辞と研究の限界を書きます。

卒論のページ数と文字数の目安

A4の卒論で、本文1ページに収まる文字数は組み方で決まります。実際の大学の指定を使うと、次のように計算できます。

組み方1ページの文字数7ページ(表紙除く最低枚数)20ページ
1行40字 × 30行(A4・明朝10.5pt)1,200字8,400字24,000字
原稿用紙換算(1枚400字)400字約21枚約60枚

自分の組み方が分からない場合:手引きに「1行××字、1ページ××行」と書かれていれば、それを掛け算するだけです。書かれていない場合は、フォントサイズと余白で自動的に決まります。このページのテンプレートは40字×30行(1,200字)の想定で作っています。枚数と字数を相互に確認したいときはA4 何文字、本文の字数そのものは字数カウンターで数えられます。

大学の指定様式がある場合は、それを最優先

つまり、卒論の表紙でいちばん多い失敗は「書き方を知らないこと」ではなく、「配布様式を確認せずに自分で作ってしまうこと」です。このページのテンプレートは、配布様式がない/手引きの該当箇所が見つからないときの土台として使ってください。

裏表紙・背表紙に書くもの

本文の表紙とは別に、製本したときの背表紙と裏表紙が要ります。

卒論の製本|表紙の紙と綴じ方

卒論の綴じ方は、大きく3つです。

綴じ方表紙向いているケース
4穴綴込表紙(通称:黒表紙)市販の黒い厚紙表紙。生協・文具店で購入できる学部指定がなく、安く早く仕上げたいとき
上製本(ハードカバー)厚さ3mmほどの硬い表紙。表紙色を選べる(黒・紺など)長期保存したい/製本して提出する場合
無線綴じ(ソフトカバー)本文とほぼ同じ厚みの柔らかい表紙手軽に、安価にまとめたいとき

製本サービスに頼む場合は、表紙・背表紙・裏表紙それぞれに印字できるので、背表紙用の題目・氏名もあわせて用意します。

いちばん先に決めるのは「そもそも製本して提出するのか、PDFで提出するのか」です。PDF提出なら製本は不要で、必要なのは表紙の体裁だけ。逆に製本提出なら、表紙の厚紙・背表紙の印字・綴じ代まで揃える必要があります。

卒論の表紙テンプレート(無料ダウンロード)

A4縦・記入式の表紙テンプレートを用意しました。PDF(記入ガイド/清書)とWord版があります。ダウンロードして空欄を埋めるだけで、表紙の体裁が整います。

記入ガイド版(PDF)

  • A4縦・横書き
  • 6項目のラベルと記入枠つき
  • 余白の点線ガイドあり

用途:どこに何を書くかが分かる練習・下書き用

PDFをダウンロード

清書版(PDF)

  • A4縦・横書き
  • 枠線なし・項目位置のみ
  • 余白ガイドなし

用途:そのまま印刷・PDF提出用の清書

PDFをダウンロード

Word版(.docx)

  • A4縦・横書き
  • 余白 上下30・右25・左35mm 設定済み
  • 項目は罫線なしテーブルで固定

用途:Wordで編集して提出・PDF書き出ししたいとき

Wordをダウンロード

使い方

  1. テンプレートをダウンロードする
  2. 題目・学籍番号・氏名・指導教員氏名・学部学科・卒業年度を記入する(順番は自分の大学の手引きに合わせて入れ替える)
  3. 題目の改行位置を確認する(意味の切れ目で改行する)
  4. 印刷する、またはPDF提出ならそのままPDFに書き出す
  5. 提出前に指導教員に確認してもらう

注意点

よくある質問

卒論の表紙には何を書けばいいですか?
論文題目・学籍番号・氏名・指導教員氏名・学部学科・卒業年度(または提出年月日)の6項目が標準です。大学によって「提出年月日」が加わったり、学科名まで書くかどうかが変わります。配布様式がある場合は、その項目名と順番をそのまま使ってください。
表紙にページ番号は付けますか?
付けません。表紙・要旨・目次は数えず、本文の1枚目から「1」を始めます。ページ番号の位置は中央下部と指定されることが多く、表紙に番号を入れると「様式が整っていない」と見なされる例があります。
卒論の表紙は縦書きですか、横書きですか?
大学の指定によります。横書き(A4縦置き)を指定する例が多く、その場合は「1行40字×30行」のような組み方まで決まっていることがあります。縦書きを指定する大学もあるので、手引きの該当箇所を先に確認してください。どちらの場合も、表紙は本文と同じ文字方向・同じ余白で作ります。
裏表紙には何を書きますか?
多くの大学では白紙です。ただし「卒業論文指導カード(学生用)」のような指定用紙を表紙の裏に貼る運用をする大学もあるので、手引きで確認してください。製本して提出する場合は、背表紙に題目と氏名が要ります。
大学が指定した様式がある場合はどうすればいいですか?
必ずそちらを優先してください。配布様式を使わないと「様式が整っていない場合は不可」とされる例があります。このページのテンプレートは、配布様式がないとき/手引きのどこを見ればいいか分からないときの土台です。
卒論は印刷して製本してから提出しますか?
PDFにして提出BOXに入れる形態が増えています。その場合は製本は不要で、必要なのは表紙の体裁だけです。製本して提出する場合は、厚紙の表紙・背表紙の印字・綴じ代まで揃える必要があります。先に「PDF提出か製本提出か」を決めると、必要な作業が半分になります。
卒論の表紙はWordで作れますか?
作れます。「原稿用紙設定」ではなく一般的な文書として作り、[レイアウト]→[余白]で上下30mm・右25mm・左35mm(綴じ代)に設定するのが基本です。項目がずれるのを防ぐため、表紙の項目はテーブル(罫線なし)で位置を固定すると確実です。このページのテンプレートはWord版も用意しています。
卒論の目次には何を書けばいいですか?
章の番号と見出しを、本文で使った見出しと一字一句同じように書き、対応するページ番号を添えます。ページ番号は本文の1枚目を「1」として振るため、表紙・はじめに・目次に番号は付きません。Wordなら見出しスタイルを当てておけば[参照]→[目次]で自動生成できます。
卒論は何ページくらい書けばいいですか?
A4・1行40字×30行(1ページ1,200字)の場合、表紙を除いて7枚以上と指定する大学があり、この場合は8,400字が最低ラインになります。実際の枚数は学部・研究室の慣習で変わるため、手引きの「1行××字、1ページ××行」を掛けて自分の組み方での1ページ字数を出してください。A4枚数と文字数の換算はA4 何文字で確認できます。
卒論のはじめには何を書きますか?
研究の動機・目的・結論を簡潔に書きます。結論を先に書くのがポイントで、審査側はここを最初に読みます。800字程度と指定する大学もあります。表紙の次のページに置きますが、表紙と同様ページ番号は付けません。謝辞は「おわりに」に書きます。

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